格安国内旅行の専門店

 
 
 
 東京から新幹線に乗り特別なことを考えるでもなく、趣くままに車窓に写し出され変わりゆく風景を眺めるというのは、旅のはじまりの至福を感じる時でもある。気がつけば列車のスピードもどこかゆっくりとなり、緑いっぱいの景色が視界に飛び込んでくる。秋田新幹線は一部の区間で単線を利用している全国的にも珍しい新幹線で、そのスピードを落とした区間では旅人が景色を堪能するのにちょうどよい時間でもある。今回はそんな珍しい秋田新幹線を角館で下車し、ご紹介してみたいと思う。
 
 角館は別名「みちのくの小京都」といわれ、藩政時代の城下町の様子を今でも残しており、元和6年(1620年)にこの地方を領していた芦名義勝によって築かれた。豊かな仙北平野の北部に位置し、川沿いで三方を山々に囲まれた地形は城下町を形成するにはもっとも適した場所でもあるといわれ、春には桜の名所としても知られている。

 角館駅から15分程歩くと、黒塗の塀が通りを挟んで平行に走っている様がみえてくる。この単調で連続性をもった景色の中、屋敷から見え隠れする緑の木々がアクセントとなり、いにしえの美しい城下町の姿を今もなおとどめている。城下町というと少し賑やかなイメージがあるが、ここ角館は不思議と木立の中にいるような感覚になり、心が自然と休まってくる。その答えは少し歩いていると自ずと理解できた。屋敷に植えられた樹木が道路の方まで茂り、その木々の合間から窺うことのできる建物には人の気配を感じることがないので、静寂な雰囲気だけが伝わってくるからである。
 
 門の前に佇むと、初めてその屋敷の全容を目にすることができる。黒塗りの門が一つの枠のようになり、その中にみえる屋敷、苔むした庭、太陽の光が融合し趣を演出している。それはまるで黒い門が額縁となった立体的な絵画を眺めているような景色であり、思わず中に入ってみたい衝動に駆られる。数ある屋敷の中の一つ「岩橋家」は、「たそがれ清兵衛」の撮影場所にもなった屋敷で、庭園には秋田でも珍しい樹齢260年余りの柏の木を見ることができる。また、自然石を大まかにそろえただけの「乱石積み」と呼ばれる方式で作られた井戸があり、その昔は桧木内川の水を汲んでいたといわれている。秋田には昔から綺麗な女性が多いが、この桧木内川の水が白い肌の美しい「秋田美人」を育ててきたのではないだろうか。
 

 角館から田園風景の中、車を走らせること約15分、角館町と田沢湖町の境を流れる玉川の上流約10キロに亘って続く「抱返り渓谷」とよ呼ばれる渓谷がある。

 木々の合間から見え隠れする水面を眺めながら、その横にある小道をまだ冷め止まぬ少しの高揚感とともに歩いていくと、吊り橋の入り口がみえてくる。渡るとちょっと揺れ、色褪せた赤色の橋は年月を語りかている様で、どことなく趣きを感じる。この吊り橋は秋田県では最も古い吊り橋で、大正15年(1926年)に完成した「神の岩橋」と呼ばれているものである。

小鳥のさえずり、水が石にあたってしぶきをたてる音、木々のざわめきなど、自然の声に耳を傾けてみると、都会で荒みきった心を浄化してくれる。果てしなく続く美しい水面を眺めながら、心ゆくまで景色を堪能するのは、まさに贅沢な時間である。


※本来であれば橋を渡り遊歩道をさらに進んでいくと、V字型の谷底に薄い緑や濃い緑、エメラルドグリーンなど、様々な緑が入り混じった川や、回顧の滝などを見ることができるが、現在は工事中や崩落による通行止めとなっているのが残念である。

 
 
 

掲載期間:2007年9月末出発まで
 

株式会社ワールドトラベルサービスのホームページTOP 格安国内旅行の専門店 ピュアワールドのホームページTOP 格安海外旅行の専門店 ワールドツアーのホームページTOP ハワイの専門店 ビッグ楽園のホームページTOP


 

 
Licensed Travel Agent No.635
Copyright (C) 2007 World Travel Service Co,. ltd. All Right Reserved